育てるタオルは伊勢丹や高島屋といった一流の百貨店でも取り扱いされるほど近年タオル業界で話題になるブランドタオルですね。タオルが好きだという方は一度はチェックしたことがあるのではないでしょうか。
タオルが育つってどういうこと?
普通のタオルは使うほどにヘタってしまったり、毛羽落ちして薄くなっていくものですが「育てるタオル」はその名の通り使うほどに成長するタオルだといいます。
今回は育てるタオルが膨らんでいくメカニズムと実際に私が育ててみたときの、観察結果を報告していきます。
育てるタオルがフワフワになる理由
「育てるタオル」が使うほどにフワフワに成長するように空気を含む量が変わっていくのは、特許取得技術の綿糸「スポンジーコットン100」を使っていることによります。
一般に売られているタオルというのは、原料となる糸が一定方向にねじった糸で織られています。
一方で、育てるタオルに使われるスポンジーコットン100は、撚られた糸にさらに逆回転のねじりを加える特殊技術により、空気の層が倍増するという仕掛けがなされているんです。
コットンの束をねじって撚り合わせ、素材の基本となる糸ができあがります。通常のタオルの場合にはこの糸に糊付けがされてタオルの方に織られます。
育てるタオルの場合には①で作った基本のコットン糸に水で洗濯をすると溶ける「水溶性ポリマー」で作られた繊維を撚り合わせます。この段階で逆方向、順方向の2回のねじりを加えて糸が完成します。
育てるタオルを洗濯するとフワフワ空気を含むのは水溶性糸の効果だということが理解できますね。
洗濯をすることで、水溶性糸がなくなります。
逆方向にねじっていた力が解放されて、バネのように周りの糸を押し上げるように膨らみます。
使用されている水溶性のポリマーですが生分解性で環境にやさしい素材で作られているので安心してもらって大丈夫です。普通のタオルでも使われている糊を繊維状にわざわざして撚りあわせたものと考えればよいでしょう。
上の解説作成に使用した画像は育てるタオル公式より引用しております。
育てるタオルの成長記録方法
育てるタオルをより正確に計測するために、今回は選択方法とたたみ方を統一しています。
選択方法は通常の中性洗剤で洗濯をして、室外での陰干しを3時間行いました。外に干すときには、脱水まで完了したタオルを10回ほどバタバタと振りさばいた後に物干し竿にかける方法をとっています。
また、乾いて取り込まれたタオルも3回振ってからたたむこととしました。たたみ方はバスタオルの長辺をまず4つ折りにして、最後に短辺側を3つ織りにすることにしました。厚みの評価は左右と中心の合計3点の平均値を掲載していきます。
それでは、実際に成長がどのくらいあるのか、何%程度膨らむのかについてみていきましょう。
イエローリボンを1週間育てた結果
今回の検証は育てるタオルのオシャレ度No1タオルとして名高い「イエローリボン」を見ていきましょう。
(購入時)6.5cm
(1回洗濯)8.5cm
(3回洗濯)9.3cm
(7回洗濯)10.0cm
購入時は平均して6.5cmであったのに対して、洗濯を1回するだけで約30%のボリュームアップをしました。1週間の使用で測定すると、購入時から比較して54%ものボリュームアップです。体積が増えたのはすべて空気になりますので、それだけフワフワ感がアップするということです。
7日間使用しても、まだふくらみ続けていますので約10~20回くらいまでは成長し続けるのではないかと予想されます。一方ですでに3回くらいまで洗濯を進めると厚みは変化しているものの使用感はすでに最高に気持ち良いフカフカ感が得られています。また、水溶性の繊維がなくなるためか表面の手触りも徐々にサラサラになっていくのも非常に面白い。
育てるタオルのイエローリボン(yellow Ribbon)は約1.5倍の厚みになるまで成長するということが確認できました。
-
育てるタオル「イエローリボン」はおしゃれ度高い!口コミやメリット・デメリットについて
育てるタオルイエローリボンってどんなタオル? このタオルの特徴 ※タオル特徴アイコンの説明をご覧になる方はコチラ 見た目に特徴があるタオルっていいですよね。プレゼントとして大切な人に贈る ...
【比較】泉州タオルで試してみると
育てるタオルと同様に1週間使ってもほとんど厚みに変化がありませんでした。
(購入時)5.5cm
(1回洗濯)6.0cm
(7回洗濯)5.8cm
購入してすぐに5.5cmの厚みに対して、約6cm程度までにしか変化しないんですね。数字にすると、これは焼く5~10%程度の変化です。育てるタオルの初期変化が30%だということと比較すると違いがよくわかります。
泉州タオルはタオル製造した後に、洗いの工程(晒し)が入るのでそもそも洗濯された状態と同じようになっているのも理由のひとつですが、一方で育てるタオルの変化の大きさが顕著に出ましたね。