藤井株式会社とは?
藤井株式会社は、1921年(大正10年)に奈良県大和で創業の繊維製品の開発と製造を行う会社。
糸作りから生地作り、精錬加工まで多くの工程を自社で行う実力派のメーカーなのです。糸からタオルまで一貫して行えるというのは国内多くのタオルメーカーはあれど、実はそう多くありません。
注目はやはりタオル。創業当時から製造していたというタオルは、国内でもかなり珍しい編みの製法を使って作られるタオルとなっています。
新技術を使って作られるタオルがすごい
藤井株式会社が糸から設計した高吸水のタオルがあります。それが「そらごこち(やまと木綿SOraGOCOCHI)」。(特許7262156号)
そらごこちに使われている糸は主にコットンでできているのですが、実は工夫があるのです。
目でぎりぎり見えるほどの極細のポリエステルがほぼ無撚の糸をくくるように巻きつけられているのです。実際に見るとこんな感じ。
上図の中央のパイルを見ると、パイルの向きと違う方向の細い糸が確認できます。
これによって
- 無撚糸なのに糸抜けが起こりにくい
- 空気を多く含むパイル
となり一般的なタオルよりも効率よく吸水をできるという技術なのです。
また、藤井株式会社のオリジナルタオル「やまと木綿 そらごこち」は、2023年度の奈良県のご当地ブランドである橿原ブランド「万葉×橿原コレクション」に認定されました。
橿原ブランド「万葉×橿原コレクション」認定とは
橿原ブランド「万葉×橿原コレクション」認定は、奈良県橿原市で実施されているブランド認定制度。橿原地域にある特産品や資源を活用した優秀な商品やサービスを認定する事によって、地域経済の活性化を図るという目的があり取り組まれています。
参考:万葉×橿原コレクション
やまと木綿とは
上で紹介したタオルにやまと木綿と書かれています。
大和木綿とは、奈良に古くからある伝統的な織物。江戸時代に木綿は人々の衣類として多く利用されるようになりました。国内に木綿が広まったことで大和でも木綿の栽培が盛んになり、大和木綿という現在の奈良県を代表する織物が誕生したのです。
タオルでいう大阪の泉州など畿内(河内、和泉、摂津)が木綿栽培、紡績、織布の製造地帯として発展していきます。
やまと木綿を全国的に有名にしたのは「大和絣」。1970年(昭和45年)頃の服装の様式化の流れを受けて、一度は途絶えた織物なのです。2020年に染織作家の亀山知彦さんにより復元されました。
大和木綿の伝統が現代の奈良の新しい名産品として、認知されてきているというのは素晴らしいですね。
藤井株式会社の主な製品
藤井株式会社ではOEMでの繊維製品の製造、開発サポートを行っていますが、オリジナルアイテムも販売しています。
フワフワ毛布
画像:藤井株式会社HP
ノウハウや特許技術を使用して作られた「フワフワ毛布」。
軽くて体にフィットする独特な感触の毛布。横方向に伸縮するストレッチするので、寝返りに強いという特性があります。
素材は綿のほか、ウールやシルクなどさまざまな素材があるのも糸作りができる藤井ならでは。
名前は毛布となっていますが、軽さがあるためブランケットとしても使えます。
無撚糸のパイルケット
独自の撚糸技術を使った、ボリューム感のあるパイルケット。
タオル同様に無撚糸を極細の糸で束ねたような構造の糸が使われているため、ふわふわの感触をでありながら耐久性のあるタイプになっています。
やまと木綿そらごこち(フェイスタオル)
『やまと木綿そらごこち』は編みパイルで作られた伸縮性のあるタオル。
あえて縮みやすいニットでタオルを作ることで、ふちが波打つかわいい見た目になっています。非常にシンプルながら、形で他とは違う魅力を感じられる奈良のご当地タオルですね。
カラーバリエーションはパープル系の浅紫、ピンク系の乙女、グリーン系の若草、ベージュ系の麹の4色。
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サイズ:34cm×80cm
素材:綿82%、ポリエステル16%、ポリウレタン2%