タオルと言えば、やっぱり素材が大切。
これは使った時の感触だけでなく、吸水性から乾きやすさまであらゆるところに影響するからです。
今回は、綺麗に使い続けるためには「コットン」と「化学繊維」のどちらが良いのかを解説していきます。
実は汚れにくさはコットンが有利
化学繊維というとタオルではポリエステル、レーヨン、ナイロンあたりが使用されます。
これらを使うと糸が細くなったり、天然素材でないことから安定した品質なものができあがり人気があります。特に最近では滑らかな感触のマイクロファイバーのタオルも多くの生活用品ブランドで販売されていたりと、当たり前のようにご家庭にあると思います。
ですが、化学繊維はある特徴があって汚れを吸いやすいのです。それが、
帯電のしやすさ
です。静電気が起きる原因でもある帯電。糸の表面にプラスもしくはマイナスの電気がついて表面から離れない現象ですね。
化学繊維はプラスチックです。プラスチックには絶縁性という電気を通さない特徴があるために、摩擦などで生まれた電気がついても動きを取りにくいのです。
静電気がいっぱいのプラスチックの下敷きで髪の毛が持ち上がるように、帯電したときには他のものを吸い込むようになるのです。もちろん塵や汚れも同様に引きつけてしまうのです。
そのために、買った時には同じ白い色のタオルを購入したとしても、数か月すると化学繊維の方がくすんだ色になるという時には汚れの吸着で洗濯効率が下がっているということもあり得るのです。
化学繊維の帯電のしやすさ
帯電にはプラスの帯電とマイナスの帯電の二つの種類があります。
実はその両方ともに化学繊維の方が帯電しやすいとされています。
画像:ライオン
上の図が帯電のしやすさを示したものです。タオルによく使われる素材でいうと、ナイロンはプラスに帯電しやすく、ポリエステルはマイナスに帯電しやすいことがわかります。
これは、洗濯機の中でも起こるので、化学繊維が洗濯機の50%以上になると洗濯効率が下がって一緒に洗っている天然素材の衣類なども汚れ落ちが悪くなるので注意しましょう。
より良い洗濯をするために
最近では衣類にも多くの化学繊維が使われるようになっています。
そのため、洗濯をするときには汚れが落ちにくい環境になっていないかについても考慮する必要が出てきます。
例えば、これまでは色落ちのために濃い色のものと白いものを分けるとしていたところを、化学繊維のものと天然素材に分けて洗濯をするよう方法もひとつでしょう。
また、肌に直接触れるものはやはり天然のコットンや麻がいいので、肌着を購入時に素材に注意して購入するというのも工夫になります。
多くの洗濯洗剤に帯電防止剤が入るようになったのは、化学繊維が一般に浸透したから必要になったのでしょう。元研究者からすると、汚れ落としの原因を探った結果が静電気だとすれば、帯電防止剤を入れるというのはとても自然なことだからです。
実は、ポリエステルは万能ではないと知ったうえでタオル選びもしてもらえるといいと思います。
タオルのにおいが気になるという方は、特に洗濯で汚れが落ちていない可能性が高いので是非検討してみてください。