日々の暮らしの中で、肌に触れる頻度が高いタオル。
実はタオルは、国によって驚くほどの違いがあるんです。やはり文化が違うと、日用品との付き合い方は変わるものですね。
今回は、日本人と外国人、それぞれがどのようなタオルを好み、その背景にどんな暮らしや価値観があるのかについて紹介していきます。
日本人が好む「やわらかくて、ふわふわ」なタオル
日本のタオルといえば、ふっくらとボリュームがあり、肌あたりが優しいタイプが人気です。
タオルラボでも贈り物には、しっかりとフワフワを感じられるものを高評価するようにしています。特に国産にブランドがあり、「今治タオル」に代表される高品質な綿タオルは万人ウケする贈り物として定番になっていますね。
毎日お風呂に入る文化がポイント
日本では、お風呂文化が深く根づいています。
しっかりと身体を温めて、湯上がりに全身を包み込むようにする。湯冷めしないように、しっかり吸水することと外気によらず体を保温することができる断熱性が大切になってきます。
断熱は空気の厚みで決まりますから、ふわふわとエアリーなタオルであることが重要になってくるんですね。また、肌が繊細な人や赤ちゃんにも安心して使えることが、タオル選びの基準にもなっています。
ジメジメしやすい風土も影響
また、日本の住宅環境では「部屋干し」というのが一般的になりつつあります。これは住居が都会にあるため外の空気が汚れがちであることや、お隣が近すぎるための変化です。
部屋を閉め切ると濡れたタオルはにおいがついてしまいます。そのため、速乾性や抗菌・防臭などの機能性も重要視されています。
欧米は「厚手でしっかり、水を拭き取る」タオル
アメリカやヨーロッパでは、「タオル=実用品」という捉え方が強い傾向にあります。
風合いというよりも機能を重視しているということです。
しっかり水を拭き取れる厚手のバスタオルが主流。見た目よりも吸水性や耐久性が重視されます。実際に旅行でホテルなどに行くと、日本との違いを感じやすいポイントだったりしますよね。
アメリカの家庭では「一人一枚のバスタオル」を毎日使用し、洗濯は週に一度まとめて行うそう。少し硬めでも丈夫なタオルが求めらるのもこのあたりの習慣から来ているのかもしれません。
拭かないタオルは派手でもある
シャワー後の水気をとるのは機能性の高さが選ばれる一方、ビーチタオルとなると派手な柄が好まれています。ポルトガル製のタオルが国内では有名ですが、驚くほどの柄物だったりします。
お部屋のインテリアの一部のように柄物のタオルが使われることもあります。
歴史から見るタオル文化の違い
日本では、江戸時代から「手ぬぐい」が庶民の必需品として親しまれてきました。
手ぬぐい文化からの流れで、清潔感や丁寧な使い方というのが定着しているということもあります。現代の日本人のタオルが風合いや乾きやすさが重視されるのにも影響していると言われています。
欧米では18世紀に入ってからタオルが普及しています。タオルは主に「体を拭く道具」として、機能性に特化して発展してきました。
このように、国によってタオルの「理想のかたち」が違うのは、日常生活や歴史の影響も色濃く受けているのがわかります。
まとめ
今回は日本と欧米をはじめとする外国で、タオルの好みや使い方に違いについてお話ししました。
どのような国であっても、それぞれに快適さをタオルに求めているという気持ちは変わらないことも理解できます。
日本人はふんわりと包まれるやさしさ、しっかりと拭ける安心感。
タオルは、日常をちょっと豊かにしてくれる小さな贅沢品です。あなたの快適な1枚は、どんなタオルですか?