タオルの贈り物を考えると最近良く見かける「5ツ星クオリティ」というロゴのついたタオル。
新しい評価基準ができたのかな?と気になりますよね。
青地に星が5つ入った、ドラゴンボールのようなデザイン。
実はこれ、今治にあるタオルメーカーの「タオル美術館」の新しいブランドの名前なんです。ブランド自体の歴史は浅く商標が登録されているのが2017年5月ということで、まだまだ新米ブランドです。
日使うものだからこそ、最高クラスの品質を。
タオル美術館グループは、高級なシャツ生地に用いられる糸と同じ紡績法により独自開発した特別な糸を、すべての定番商品に採用。技術革新と自社による一貫した生産体制、厳しい品質管理のもとに生まれる「5ツ星クオリティ」。
それは、タオル美術館グループが世界に誇る、確かな製品の証です。引用:タオル美術館HPより
つまり、タオル美術館の中での選定基準でえらばれたものであり、今治タオルとは限らないんです。
実際タオル美術館は製造能力を上げるために、中国などにも自社工場を持っています。
中国で作ったタオルには、例の今治タオルのロゴはつけられないのでその対策なのかも。
有名なお店ですので中国産であっても品質に差はないとお店の方は言っていますが、今治タオルがほしいという方やタオル業界全体で最高評価を得ているというわけでないという点については誤解のないように注意しましょう。
5ツ星クオリティの特徴は?
タオル美術館のオリジナルブランドである5ツ星クオリティですが、いったいどのような基準でタオル開発がされているのでしょうか。
実際にタオル美術館に行ったときの情報を元に特徴を挙げてみます。
吸水力は従来品と比較して30%以上高い
タオルを編むのに必要な粗糸を1本から2本に増やすことによって、糸のひとつずつに空洞ができるように設計されています。
これによって水を吸収するための体積をあげているとのこと。
実際にタオル美術館のデータでは平均して従来のタオルと比較すると30%も多く水を吸水するということが分かっています。測定方法はラローズ法試験をもちいています。
よりの回数を減らして柔らかく
使用されている綿糸のより回数を、統一して少なく作っているというのも5ツ星クオリティの大きな特徴です。
糸は撚(よ)るほどに硬く、耐久性がでます。これを少なくすることで柔らかく、ふかふかの感触になっていきます。
従来17回のものを14回としているということで、程よい耐久性を維持しながら柔らかさをアップするコンセプトであることがわかります。
使いやすさをしっかりと考えているあたりは、人気のあるタオル美術館らしいです。平均以上のタオルを使いたい方にはちょうどお値段とのバランスが良いものになりますね。
環境への配慮がされているのも高評価
タオルの製造には、洗剤や糸を強くするための糊、柔軟剤などのコーティング剤、染料などさまざまな薬品が排水として出てしまうものです。
このような排水の基準を従来品よりも厳しく管理して作られているそうです。
実際に確認することのできない部分になりますが、地球環境のことも考えているというのは評価されて良いと感じます。
5ツ星クオリティと今治タオルのダブルブランドは無い
やはり今治タオルブランドが贈りたいという方には残念なお知らせになりますが、5ツ星クオリティでかつ今治タオルのロゴの入った「ダブルブランド」の商品はありません。
やはりタオル美術館が今後海外で作っても、今治タオルくらい厳しい試験を自社で行って発売するというところに意気込みがあるのでしょう。
今治タオルとはやや距離を置くスタンスであることが伺えます。
今治タオルというブランド品がほしい方は5ツ星タオルから商品を選ばないことです。
ただし、5ツ星クオリティの贈り物でも、ブランドがしっかりとした良質なタオルであることが分かるようなミニパンフレットは同梱してくれるそうですので一定の信用は得られると感じます。だれもが知っているブランドではないですが、一度試してみても良いかもしれませんね。