タオルを探していると最近よく目にする「無撚糸」の文字。どれだけ特別なものかは分かりませんが、なぜか高級タオルの印象を持ちますよね。
無撚糸タオルの肌触りはとにかく柔らかくてフワフワ、しかも触り心地も乾燥状態でさらっとした感触になります。
非常に上質な印象を感じられるタオルということで、有名な高級ホテル使用のタオルとしても多く使われているんです。
今回は、読むだけでも難しい「無撚糸(むねんし)」をタオルについて製造方法や特徴、ケア方法、オススメのタオルを紹介していきます。
材料の綿を撚らずにつくったタオル
引用:内野タオル
無撚糸タオルは読みにくい感じなので、調べるときに苦労しますね。無撚糸は「むねんし」と読みます。意外と読めないタオルの必須用語、覚えておきましょう。
無撚とは、タオルの材料になる綿を撚(よ)らずに糸にしたもので織ったタオルのことをいいます。「撚る」とは「ねじる」同じ意味と考えてください。通常のタオルのパイルは糸の強度を出すために、ある程度の撚りをかけて耐久性や質感をコントロールしてあります。
無撚糸タオルの特徴は触り心地にあります。ねじりを完全に無くすことで、綿本来のふんわりした風合いを感じられるタオルになるのです。
無撚糸タオルのオススメ商品はコレ!
無撚糸タオルのふわふわタオル「yume」(今治タオル)
タオルラボが調査した中でも抜群の触り心地と吸水力を誇る伊織で販売されている「yume」はとにかくフワフワとした感触を味わいたければ間違いなくオススメです。高級綿であるサンホーキン綿の中でも特に希少な上質部分だけを使って織られたタオル。
お風呂上りに使って身体は濡れていなくても、ずっとかぶっていたくなる。そんな軽くて雲の中にいるような感覚を味わえます。
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今治タオル「yume(ゆめ)」が綿菓子のようにふわふわと評判
今治タオル yumeってどんなタオル? このタオルの特徴 ※タオル特徴アイコンの説明をご覧になる方はコチラ 今治タオル yumeの特徴について 今治タオルの地元、愛媛県に本社のあるタオル専門店「伊織」 ...
バスタオル価格:4,536円(税込)
可愛い柄だけじゃない「ポップカラー」(今治タオル)
女性人気の高いドット柄で今治タオルといえばこれという代表的なデザインの「ポップカラー」。
ポップカラーも実は無撚糸で織られているんです。パイルは短めで耐久力重視という印象。やわらかさ、肌ざわりなどのバランスがとてもよく、無撚糸の特徴を持たせながら耐久力や吸水性といった機能面もこだわって作られています。
無撚糸で造られているということもあり、肌触りは優しいのでベビーギフトとしても人気があります。
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ポップカラー|カラフルな水玉が可愛い今治タオルの口コミ・評価
色とりどりの水玉がかわいらしいポップカラー今治タオル。 女性らしい今治タオルとして人気のタオルです。セレクトショップなど、一度はご覧になったことがあるのではないでしょうか。 様々なカラーバリエーション ...
バスタオル価格:3,780円(税込)
とってもよく吸う「ごくふわ」バスタオル
無撚糸のやわらかさと、吸水性の良さを両立したタオル。今治のウチノタオルの人気シリーズで、「ゼロツイストX(エックス)」というUCHINOオリジナルの長い繊維だけを使った厳選された無撚糸が使用されています。
糸にほつれが少ないので、触ってやわらかく感じられるでしょう。名前の通りフワフワタオルとして様々な年齢層からの支持を受けています。
安全の国際規格である「エコテックス・スタンダード100」という認証も取得できており、小さなお子様でも安心して使える品質もあります。出産祝いにぴったりのプレゼントになるでしょう。
バスタオル価格:3,888円 (税込)
フワフワ最高レベル「MASIRO」水布人舎
今治にあるこだわりの技術で定評のある工房織座のタオルブランド水布人舎(すいふとしゃ)が販売する無撚糸のタオル。ただの無撚糸ではなく、しっかりとパイルも長く
2018年12月にこれまで名前の通り「真っ白」一色だったものから、淡い水色とイエローグリーンが新たに加わっています。新しい色はちょうどカキ氷のようにぼんやりと色が見えるという美しい一枚。
今治タオルの「yume」が好きな方であれば、MASHIROは絶対おすすめです。色合いやデザインがMASHIROの方がイマドキ感があります。
バスタオル価格:5,400円 (税込)
無撚糸タオルの特徴は?
無撚糸タオルの特徴は吸水性の高さ。糸をねじらないので繊維にすきまが多くでき、そのすきまが水分を取り込むために、他のタオルよりも吸水性がとても高いのです。
また、乾いている状態では繊維のすきまに空気が含まれることになり、保温性にもすぐれています。
一方、ねじらないことによるデメリットもあります。原料となる糸作りの際、繊維にするときにねじらないために細かい繊維がしっかりと取り込まれません。そのため、どうしても高品質な長繊維の綿をつかわざるをえなくなり、結果として価格がやや高くなってしまいます。
また、繊維どうしのつながりが弱いので、一般的なタオルよりも毛羽が抜け落ちやすいのです。ですから、お洗濯をした時に毛羽として落ちる小さな繊維が多め、耐久力が低い傾向があります。
これを防ぐためにいろいろな近年新しい技術が開発されています。つい最近ですが、紡績メーカーとタオルメーカーが共同で毛羽が落ちにくい新繊維の開発も進んでいます。ゼロツイストX(エックス)という繊維は、繊維が適度に長くて弾力性に富んだ綿から短い繊維を取り除き、接着性のある特殊な繊維を芯にしてつむいだ素材です。
ふんわりした無撚糸らしい柔らかさはそのままで、弱点だった毛羽落ちを従来の約半分に減らすことができたということで大注目の新素材です。
タオル選びのその他の注意点
無撚糸タオルに限らず、品質の高いタオルを作るためには、綿を糸につむぐ工程がとても重要です。なぜなら糸の原料になる綿花は産地が多く、産地や品種によって特徴が違うからです。
たとえば、アメリカのカリフォルニア州サンホーキンでとれるサンホーキン綿は繊維が長くて均一、毛羽が出にくいと言われます。
またインドでしかとれないスビンゴールドは超長綿として有名です。通常の綿よりも繊維がとても長いので、しなやかで絹のような美しい光沢が出ます。作りたいタオルの特性によって、綿の種類を厳選するのもタオル製造にとっては非常に大事な工程。
細くて長い繊維であることがタオルの品質に大きな影響を与えるんですね。
無撚糸タオルを長持ちさせるには
無撚糸タオルのふわふわ感をなるべく長く持続させたいのなら、お洗濯の時はネットに入れてたっぷりの水で洗いましょう。
無撚糸タオルも他のタオルと同様に、お洗濯の時には柔軟剤の使用は最小限にとどめること。使わない方がおすすめです。というのも無撚糸タオルは非常に柔らかく織られているものですので、柔軟剤によるタオルの繊維を柔らかくしてすべりを良くする性質とは相性がよくありません。糸が抜け落ちてしまし、ほつれを起こしやすいです。柔らかく織られた高級タオルの場合には柔軟剤は使わない方がむしろ良いということはタオルの基本知識となります。是非覚えておいてくださいね。
タオル本体を柔らかくしたい場合は、干すときにタオル全体をバサバサと大きく振るほうが効果的です。これでタオルに風が通り、洗濯で寝てしまったパイルが立ち上がるので、乾くとふんわりしてきます。無撚糸タオルもしっかりと振ってから陰干しすると、ループが立ち上がってボリュームを取り戻します。直射日光で乾かすとパイルの表面が一気に乾いてしまい、パイルが倒れた状態で乾きやすくなるので一時的にボリュームダウンする恐れがあります。