ボリューミーでふわふわのタオルや機能性ばつぐんのタオルなど、最近のタオルの多様化は驚くほどです。海外で作るお手ごろ価格のタオルも悪くありませんが、肌ざわりが良くふんわりしている国産タオルの心地よさは格別。なかでも、愛媛県で作られる「今治タオル」は快適な生活にこだわる人や失敗しない贈り物として大人気です。
そんな今治タオルがどうやって作られているのか、ぜひともタオル工場で見てみたいですね。そこで今回は今治市内でタオルの工場見学・今治タオルの体験ができるスポットを4か所について紹介していきます。タオル好きさんは一度実際に作られるところを見て、さらなる「タオル愛」を一緒に育みましょう。
タオルの工場見学ができるところ
タオル美術館
「タオル美術館」は、今治の大手タオルメーカーである一広株式会社(いちひろかぶしきかいしゃ)が作った、タオル専門のアミューズメント&ショッピング施設です。
ここでは、タオルの原料となる原綿(げんめん)から織糸を作る工程、タオルを織り上げていく工程を見学することができます。糸を撚るところから、さまざまな模様・パターン、織り方でいろいろなタオルが出来上がっていくプロセスは見事で、どれほど見ていても飽きません。
また美術館と名前がつけられるだけあって、上の階にはタオルを使った作品のミュージアムもあります。入り口には綿でできた巨大なアイスクリームやケーキのオブジェが並び、絶好の撮影スポットになります。
写真を撮り、工場を見学した後は、併設のショップでオリジナルタオルやキャラクタータオルをチェックしていきましょう。販売されているタオルは驚くほどたくさん種類があり、まるで絵画のように色あざやかできれいなタオルもありますので要チェック。広いショップはじっくり見て回ると、いくら時間があっても足りなくなるほど。見学に行くときは、なるべく時間にゆとりをもって行きましょう。
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今治タオルの「タオル美術館ミュージアム」のリアルミュージアム潜入体験
タオル美術館のギャラリーなどが入ったアミューズメント施設「ICHIHIRO」。タオルの旅の中、是非一度は言ってみたいと思って友人と遊びに行ってきました。 このタオル美術館ICHIHIROはタオルをテー ...
コンテックスタオルガーデン
「コンテックスタオルガーデン」は、ハイセンスなタオルで若い女性に人気の「コンテックス」が運営するタオル工場の直営店。
建物は約50年以上前の織物工場を改装したもので、レトロな工場感を残しつつとってもオシャレ。また、ショップだけでなく、コンテックスのこだわりタオルを作っている工場を予約制で見学することもできます。見学できない時期もあるので、出発前に電話確認をしましょう。
素材に徹底的にこだわるコンテックスの工場だけあって、工場内で使われている糸のバリーションは非常に豊富。また製作しているのは自社ブランドの製品のため、タオルの用途によって糸の撚り、細さなどを徹底的に追求することができ、風合いやボリューム感の異なるタオルを開発・製造しています。
ちなみに「コンテックス」は企画力が高いことでも有名なタオルメーカーで、社員の約10%が企画にかかわっていると言い、自分たちが使いたい、ふんわりと優しい雰囲気のタオルの開発に力を入れています。なお、工場見学は要予約ですが、ショップとカフェは予約なしでいつでも利用できます。
ファクトリーショップでは、タオルとタオル雑貨を中心とした品ぞろえが充実していて、見れば見るほど欲しくなるアイテムが並んでいます。タオル好きなら工場見学+ショップでもガッツリとお買い物をしましょう。
楠橋紋織(株)
「楠橋紋織(くすばしもんおり)」は、今治市に本社があるタオルメーカー。
楠橋紋織の工場見学では、原綿の精錬(せいれん)から漂白、染色された綿糸をドラムに巻き取る整経工程、高速自動織機で次々とタオルが降りあがっていく製織工程、ミシン縫製、刺繍、検品などの仕上工程までを見ることができます。
圧巻は、カラフルに染められた糸1500~2400本をドラムに巻き取る整経工程。そして次々とスピーディにさまざまなデザインのタオルができあがっていく製織工程です。
またこちらの工場では、省資源や環境保全への取り組みを積極的に行っており、化学薬品を使用せずにタオル製造工程中の二酸化炭素の排出量を大幅に減らした「新バイオ精錬コットンエコロジー加工」を行うなど、自然に優しいタオル工場の姿を見ることができます。
現在、今治タオルは全体として環境に負担をかけないタオル作りを目指しており、「新バイオ精錬コットンエコロジー加工」は注目の新技術。2011年度の四国産業技術大賞・革新技術賞を受賞した技術でもあり工場見学マニアや最新技術を見たいという方にオススメ。ちなみにコンテックスガーデンとはほぼお隣の関係。合わせて見学もありですね。
今治タオル体験「テクスポート今治」
今治タオルの最新情報を発信している「テクスポート今治」は、今治タオルを「見て・触って・楽しめる超体感型空間」。
今治タオルについての知識や歴史を学んだりタオルにふれたりと、今治タオルについて体感的に知ることができます。入り口には明治初期の手織りの機械「ヒゴ織機」や明治後期の「足ふみ織機」があり、自分で昔ながらの製法でタオルを作ってみることができます。貴重な経験になるので気軽にチャレンジしてみましょう。実際の織り方などは、そこにいるスタッフが教えてくれますので、初めてでも「タオルが織れた!」と感じることができます。
また今治のタオル組合に加盟する100社以上のタオル会社の製造する「今治タオル」の販売もしていますので、実際に触って比較しながら購入することができます。今治タオル好きなら間違いなく立ち寄るべきスポットです。