cumuco和さらし6重織ガーゼタオルってどんなタオル?
このタオルの特徴 | |||
cumuco 和さらし6重織ガーゼタオルの特徴
「cumuco(クムコ)和さらし6重織ガーゼタオル」は、繊維業の発祥の地といわれる愛知県の三河地方でつくられた「三河木綿」のタオルで、トロッとした滑らかなやわらかさと、ふんわりとした厚みがあるのが特徴になります。
日本の伝統技術と新しい加工法が融合したガーゼタオルで、一般的なパイルタオルより2.4倍の吸水性があり、洗うとさらにボリュームが増して1.5倍ほどになるといいます。とても肌ざわりがいいので、赤ちゃんの湯上りタオルにつかうだけでなく、おくるみやお昼寝ケットにつかっている人も多いようです。
カラーは、発色がはっきりとキレイな7色とやさしいオフホワイトの合計8色です。ガーゼという優しい印象ですが、色ははっきりしていて現代的。
「和さらし6重織ガーゼタオル」につかわれている技術と加工法
パイルのタオルとはちがった技術がつかわれているので、どんな技術や加工法がつかわれているのか整理しながら、その効果も見ていきましょう。今回は数ある色の中から最も日本を感じた「紺(こん)」を選びました。
同時織り(多重織り)
通常、厚みのあるガーゼタオルは、数枚のガーゼを重ねてから縫製してつくられますが、このガーゼタオルは、愛知県蒲郡(がまごおり)市で発祥した「同時織り」の技術をつかい、6枚のガーゼを一度に織り上げているので厚みがあって丈夫。
風通織り
同じ平織のガーゼを6枚重ねるのではなく、肌に触れる1枚目と6枚目のガーゼは細い糸で目の細かい生地に、その間の2~5枚目は太い糸をつかい粗く織りあげます。タオルの内部を糸と糸の間に空気をふくみ「うねり」のある生地にすることで、通気性・保温性がアップし、吸水性の高い仕上がりに。
和ざらし
出来上がった生地の汚れをとりのぞく精錬の工程(晒し)を、和晒釜という大きな釜をつかい4日間かけてじっくりとおこなう日本古来の方法です。生地を極力動かさず、繊維にストレスをかけずに洗うので、コットンそのままのふわふわした肌ざわりに。
椿シルクプロテイン加工
古くから髪や肌のケアにつかわれてきた椿オイルと、天然シルクから抽出された人の肌に近いアミノ酸を多く含むシルクプロテインを配合して、繊維に吸収させているので、美容効果が高く肌にやさしいすべすべした感触のタオルに。
カムフィット加工
出来上がった生地を、専用の機械で縦横にもみ込んで、伸縮性をUPさせて弾力のある生地にする加工法。ツヤが出て、肌になじむトロトロした生地に。
和さらし6重織ガーゼタオルは「おもてなしねむり研究所」製
「おもてなしねむり研究所」は、愛知県蒲郡市にある寝具・インテリアメーカーが2014年に立ち上げ、人にとっての癒しの時間である「眠り」を研究し、毎日の睡眠を快適にするアイテムをおくり出しています。
上質な眠りを追求する中で「三河木綿」をつかった「6重織ガーゼケット」が生まれ、同じ素材のタオルもつくられました。
「cumuco(くむこ)」は、「おもてなしねむり研究所」のオリジナルブランドのひとつで、「使い手のおもいをくむ」「日本の伝統をくむ」「日々の暮らしにくむ」というコンセプトで名づけられたそうです。
いろいろなものをくみ取り・くみ込むことで、幸せを感じられる三河木綿のアイテムづくりができているんですね。日本の伝統を感じることができるガーゼバスタオルは一度は使ってみて味わってほしい一品。
タオル情報 | |
価格 | 3,740円(税込) |
タオルブランド | cumuco |
タオル製造会社 | おもてなしねむり研究所 |
タオル形状 | バスタオル |
備考 | 6重に重ねられた三河木綿のガーゼバスタオル |
タオルに付けられたタグには「糸」という文字をモチーフにした可愛らしいデザインがプリントされています。
6重織ガーゼバスタオルを詳しく評価
タオル評価 | |
さわり心地 | ゴワゴワ | サラサラ
吸水性 | 遅い | 早い
やわらかさ | しっかり | ゆるゆる
弾力 | ぎちぎち | ふわふわ
糸くず | 出る | 出ない
さわり心地
ガーゼの目がパイル地と比較すると凸凹しているので、サラサラとか感じません。
ガーゼタオルは使い込むほどなめらかになるということで初期値としては☆3.5。数ヶ月丁寧に使って味わいが深まるタイプのタオルになります。
吸水性
ガーゼタオルは吸水が非常に遅い、100mLを吸うのに20秒以上。しかも保水力も低い。
無洗濯での評価ですが、お水100mLのうち33mLしか内部にとどまりませんでした。バスタオルとして疑問に思われる方は、何回も洗濯をして内部にたくさん空間を作ったほうが良いです。
やわらかさ
見た目の密度の高そうな雰囲気とは違い、感想時225gと大きさにしては軽いです。サイズは60×120cm。
弾力
パイルのはね返りはないので巻いたものが戻るというタイプではありませんでした。つまっているタイプのタオルではあり、弾力は☆3としました。
糸くず
しっかりと織られたガーゼ生地で糸が抜けたり落ちる心配はありません。濃い紺色でしたが色落ちもほとんどなく、染め・織りともにハイレベルなタオルであることを実感できます。
パイルのバスタオルと比べて6重織ガーゼバスタオルは?
一般的な今治タオルのバスタオルと厚みを比較してみます。ややふっくらとしたボリュームはありませんが、厚みは80%程度は出ています。感触はモフモフという表現が良さそう。
吸水性など以外にも引けを取らず、手間が掛かったタオルだけに非常に使いやすい道具となるでしょう。使うほどに使い心地が上がっていくという育てる感覚も愛着が持てて良いですね。
「三河木綿」の歴史
愛知県の三河地方でつくられている平織りの生地「三河木綿」。最近、注目を集めるようになった「三河木綿」ですが、とても古い歴史があります。
平成になってブランド化を目指し多くの新しいアイテムが生みだされたことで話題になっていますが、調べてみると三河が繊維業の発祥といわれるのも納得。これからの発展も楽しみなご当地タオルです。
弥生時代 三河地方の良質な葛と、麻・苧麻をつかった布づくりが盛んになる
平安時代 愛知県に漂着したインド人から綿の種子が持ち込まれる
室町時代 中国産の綿の種子が輸入されて本格栽培がはじまる、三河地方で繊維産業が確立「永正年中記」という書物に「三川木綿」という名称が登場江戸時代 綿産業がさらに発展。「三白木綿」として江戸で人気となる
明治時代 西洋技術の導入で量産化。「三河木綿」「三河縞」として全国区に
昭和・初期 戦時中、繊維業は休止するものの、戦後の物不足で綿布が高騰
昭和・中期 「三河木綿」の呼び名で親しまれながら平成へ
平成 幅広い商品展開と活性化を目指して「三河木綿」ブランド化へ
平成19年2月 地域団体商標に「三河木綿」を登録令和 「モノづくり愛知」を掲げ愛知県も三河の繊維業を推進中、新しいアイデアの商品が続々登場