お風呂上りに乾いたタオルで体を拭いたとき、ふわっと良い香りに包まれたらしあわせな気分になれそうと思う方は多いですよね。
香りの良いタオルは心をより豊かにすると考えて、これまでに香りのついたタオルの特集などしてきました。この記事を読んだ方からすると、自分でお気に入りの香りをタオルにしっかりつ付ける方法が知りたいというお声をいただいています。
今回は合成されたような強い香りではなく、
意外と難しい!?タオルの香りづけ
「香りつきタオル」という商品があるということは、素人がタオルに香りづけすることが簡単ではないということでもあります。
スプレーでシュッシュすれば香りなんて簡単に付くと考えている方は大きな間違いを含んでいます。
今回はタオルの香り付けが意外と難しいとされる理由と、自分でもできるタオルの香りづけの方法を考えていきます。
天然の香りについて知っておきたいこと
本来、自然の中にある香りは長続きしないものなのです。もともと長続きしないからこそ、いろいろな技術をつかって香りが長期間続くように開発されたのが「香料」。
まず、天然の素材をそのまま使って、香りを長くたのしみたいというのは難しいことだと知っておきましょう。
また、香料の開発の技術も進み、近年では、化学的な物質を極力少なくし自然に近い香りを再現したものも多くなってきました。合成された匂いは苦手と思っている方は、もしかすると、ひとむかし前の香料の印象がつよい可能性があります。
タオルの保管と香りづけの関係
乾いたタオルは、上手なタオルの長期保存の方法でもご紹介しているように、密閉せず風通しの良い場所にふんわりと保管するのがベストです。
密閉するとカビの原因にもなりますし、せっかく立ち上がったパイルも倒れてしまいます。
一方、効率よくタオルに香りづけをするためには、出来れば密閉してしっかりと香りを移し、その後は香りが飛んでしまわないようにあまり風に当てない方が良いのです。なかなか悩ましい関係性です。香料のようにつくられた香りでも、風に当てればどんどん薄くなっていきます。これが香りの特性です。
自分で香るタオルをつくる鉄則
自分で優しく香るタオルを作るためには、これだけは抑えてほしいということがあります。それは、
「使う前日に香りをつける」
香り付けのことを考えると以下のことについてしっかりと認識する必要があります。
- 自然な香りは長続きしない
- 香料も進化している
- タオルの保管は風通し良く
- 香りをつける時は密閉したい
- 香りづけした後は風にあてたくない
これらを考えるとタオルの香りづけは「使う前日に香りをつける」という方法が一番良いのです。タオルをつかう前日に準備をして1晩で香りを定着させ、香りが飛ばないうちに気持ちよくタオルをつかうようなイメージです。
自然な香りの代表格「エッセンシャルオイル」を使う方法
アロマテラピーでもおなじみのエッセンシャルオイルは、植物の香り成分を精製して凝縮した液体で精油(せいゆ)とも言われます。
自然の香りが凝縮しているので香りづけには最適と考えがちですが、取り扱いには注意が必要。
アロマテラピーでも原液のまま肌につけたりすることはなく、気化させたり水やオイルで薄めてつかいます。直接肌に触れるタオルの香りづけにつかう場合にも気をつけていきます。
エッセンシャルオイルは強い成分の塊なので、そのまま洗濯機や乾燥機に入れたりするのはタブー。また「アロマオイル」の名前で販売されているものには、合成された香料が含まれている場合もあり、天然成分にこだわる人は、必ずエッセンシャルオイル(精油)をつかいましょう。
エッセンシャルオイルの香り付け
1.コットンや畳んだティッシュに、好みの香りのエッセンシャルオイルを数滴含ませる。
2.オイルを含ませた面が直接タオルに触れないよう、さらにティッシュでくるむ。
3.2を、大きめの密閉袋にふんわり畳んだタオルとともに入れておく。
4.翌日、お風呂上りに袋から出してつかう。
5.使ったタオルは洗濯へ。明日のタオルの香りづけ準備(1から)。
毎日の習慣になれば、このひと手間もたのしくなりますよ。
エッセンシャルオイルは、植物のもつ薬効もあるため、好きな香りでえらぶだけでなく、得られる効果で香りをえらぶという方法もあります。
たくさんの香りからえらべるのがエッセンシャルオイルの良い所ですが、成分によってはアレルギーを起こすものや、妊婦さんや赤ちゃんには向かないものもあるので、しっかり調べてから使いましょう。
\\エッセンシャルオイルの購入は楽天市場つかえます//
生活用品に香りづけするための「ファブリックミスト」をつかう
もう、家庭に無くてはならない存在となった「消臭除菌スプレー」。
冬物のコートやふとん、ソファーやぬいぐるみなど、簡単にお洗濯のできないものの消臭・除菌、お部屋の空気清浄などに使われています。
無香料を好む人がいる一方で、香りの残るタイプのスプレーも人気があります。最近では、この残る香りに特化した消臭除菌スプレーも増えており「ファブリックミスト」として1つのカテゴリーになっています。直接肌に触れるものにも安心してつかうことができるよう、香料も安全なものがつかわれていたり、天然由来の成分やオーガニックな素材でつくられているものも多く、タオルの香りづけにも向いています。
タオル専用をうたっているミストもありますが種類が少ないので、好みの香りをさがすならファブリックミストで十分でしょう。どのミストもスプレーしてから一旦乾かすことで、除菌効果が得られ香りがつくので、前日に準備するのが良いです。
ファブリックミストの香り付け
1.タオル掛けに、香りをつけたいタオルを掛ける。
2.全体がしっとりする程度にお好みのファブリックミストをスプレーする。
3.翌日、お風呂上りにつかう。
4.つかったタオルは洗濯へ。明日のタオルの香りづけ準備(1から)。
スプレーによっては香りが数日続くものもありますが、天然成分にちかいほど香りが消えていく速度もはやいので、まとめてスプレーしてしまっておくよりも、使う分のタオルをそのつど、香りづけすることをオススメします。
香りの強いものと一緒に保管してほのかな移り香をたのしむ
香水でステキな香りをまとうようにタオルからしっかりといい香りがするというのは、なかなかむずかしく手がかかることが解ってくると、ほのかな移り香でも充分かな?なんて気がしてきます。
天然の香りにこだわらなければ、香りの強い石けんや、好みの香水をふくませたコットンなどと一緒に、タオルを保管するのがいちばん簡単な香りづけの方法ということになります。
ただ、石けんや香水自体の香りも時間とともに薄くなっていきます。移り香自体もけっして長続きしません。逆に、しっかりと香りが移り、いつまでも香るような密閉された保管環境は、タオルにとってけっして衛生的な状態ではありません。香りはするけどカビが付いてしまったということにならないように気をつけましょう。
まとめ
自分でできるタオルの香りづけの方法をご紹介してきました。
おしぼりのように濡らしてつかうタオルに香りづけするのは、比較的簡単です。含ませる水分に香りの成分を加えればOK。家でおしぼりをつくる方法の記事でもご紹介しています。おしぼりは、乾いたものを使う直前に濡らし、使い終ったら洗って乾かすので、衛生的に保つことが可能です。
お風呂上りにいい香りにふわっと包まれたい方は、品質も高く香りが続くように工夫を凝らしてつくられたタオルを購入するのがいちばん手っ取り早いかもしれませんね。
関連記事